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今、注目の超小型コンピュータたち(8)

      GeeXboxをTVのリモコンで操作してみる


 CuBox-i には赤外の入力機能がついています。これはユニークなファンクションです。他の小型コンピュータについているのを見たことがないからです。わざわざ着けているというからには、赤外リモコンを使うようなアプリケーションが想定されているということですね。それだったら使わない手はない。

リモコンの一番のターゲットはやっぱりメディアプレーヤーでしょう。XBMCのGeeXboXを使っているTVのリモコンで操作できると、なんか嬉しいです。

では、早速にやってみましょう。元ネタは、下記のCuBox-i オフィシャルサイトです。

http://imx.solid-run.com/wiki/index.php?title=GeeXboX

ここで動いたものを他のアプリで使えるようにする方法であるとか、赤外の出力を使って他の機器を間接的に制御することに使うなどの応用編は調査後に別途企画したいと思います。なお、CuBox-i4だと赤外の入力ばかりじゃなく出力もできるようになっています。狙っているのは、CuBox-i赤外出力を使って家の中の家電機器を操作する、というあたりでしょうか。一旦やりだすとあれもこれも、と夢が膨らんできます。

 

さて、今回はGeeXboxを、手持ちのTV用のリモコンで入力操作をしようというのがお題です。

何をやろうとしているのかをざっと見て行きましょう。

1.GeeXboxが走っている状態で、SSH, Telnet, シリアルなどのコンソールからコマンドを入力できる環境を準備します。(今回の操作はすべてコンソールから行います)

2.使用したいTVリモコンを準備します。テレビの操作で使用しているのとぶつからないようにできるのかを確認します。例えばリモコンの方でTV1/TV2のように切替があると、TV2でのボタン操作をGeeXboXに割り当てが可能です。GeeXboX専用に使えるリモコンを別途用意する(使わなくなった昔のビデオのリモコンを再利用する)というのもアリでしょう。

3.コマンドを使って、使いたいリモコンのボタンをおして発信される赤外のパターンを読み込みます。

4.読込んだパターンをファイルに書込み、そのパターンをGeeXboxにセットし、リモコンの信号が受けとれているかをチェックします。

5.うまくいっているようであれば、覚えさせたいボタンを全て登録する。そのファイルを所定の場所に置き、設定ファイルを直して終了。あとは実際に使えることを確認します。

 

実際にリモコンの設定に入る前に、リモコンについて少しおさらいをしておきます。

リモコンフォーマットは、日本では3種類が使われています。それぞれの主要なメーカーは以下の通り。

NECフォーマット 日立・東芝・三洋・NECなど

家製協フォーマット パナソニック・シャープ・ヤマハなど

SONYフォーマット SONY 

今回使うリモコンがどれにあたるのかをチェックしておいてください。これが分からないと、やってみて実際に思い通りに動くかチェックを繰り返しやらなければなりません。主流はNECフォーマットです。

 

さて、具体的な作業に入りましょう。

以降の作業はTV画面は操作にはつかいません。すべて、GeeXboXにシリアル接続したコンソールか、ether経由で接続したSSHコンソールからコマンドを打込んで行います。(「基本のシリアル通信環境を整えておく」参照)ログインIDはrootでloginするパスワード初期設定はrootです。(GeeXboXのプロンプトは#しか表示されないので、多少違和感がありますが、今どこのフォルダにいるのかを気にしながら気をつけて作業を進めます。rootで作業をするので間違うと致命的なこともあり得ます。注意深く確認しながら手を進めましょう)

まず最初にすることは、/etc/modules-load.d/の下にremote.conf

というファイルを作成します。

このファイルには、 /lib/modules/3.10.30/kernel/drivers/media/rc ("3.10.30"は、バージョン次第で適宜変更する)のフォルダ内に準備されたモジュールの名前を入れます。例えばこんな風です。すでに使用するものが1種類でNECフォーマットなら1つを記述すればそれでOK。

     ir-nec-decoder

     ir-sony-decoder

     ir-jvc-decoder

     ir-rc5-decoder

     ir-rc6-decoder

作成したファイルは /etc/modules-load.d/remote.conf

にします。必ずcatして確かめながら進めましょう。これが確認できたら一旦モジュールをカーネルに組込むためにコマンドからrebootします。

 
さて、立ち上がったらリモコンのコードを読み取る作業に入りましょう。
rootでログインしなおしたら以下のコマンドを打込みます。
 systemctl stop eventlircd.service
 systemctl stop xbmc.service
 ir-keytable -t

 
この状態でCuBox-iの前面の赤外入力に向けてリモコンのキーを押します。以下のような表示がでてくれば成功です。
 event MSC: scancode = 72cd5c

 
 
HITACHIのリモコンで読ませた画面
HITACHIのリモコンで読ませた画面
スキャンされたコードは、押されたボタンに振り当てられたユニークなものです。このコードを使ってファイルにしていきます。
ファイルには自分の好きなファイル名(例:mycustomremote)をつけて /etc/rc_keymaps/フォルダの下に作ります。
/etc/rc_keymaps/mycustomremote が確認できたら、vi で中身を編集していきましょう。
ファイルの中の構造はこのようになります。
(mycustomremoteは自由に名前をつけられます、以降の作業では付け替えた名前で置換えてください)
 # table mycustomremote, type: NEC
 0x72cd5c      KEY_ENTER
 0x72cd1c      KEY_LEFT
 0x72cd48      KEY_RIGHT
 0x72cd44      KEY_UP
 0x72cd1d      KEY_DOWN

 
最初の行にはリモコンのフォーマット名を記述します。(例えばHITACHIのリモコンでもHITACHIではなくフォーマットのNECを記述します。なお、先に作成したremote.confにそのフォーマットが入っていなければなりません)
 
次の行には各ボタンのコードを1行毎に記述します。ir-keytable -tで表示されたコードの頭に0xをつけて、その後にボタンの名前を記述します。ボタンの名前は有効な名前である必要があります。有効なボタン名のリストの一部を下に載せます。全リストは http://xbmc.exstatic.org/ir_keys.txt にあります。ファイルができたらテストをしてみましょう。ファイルは/etc/rc_keymaps/mycustomremoteとして置きます。
 
*記事中のhttp://xbmc.exstatic.org/ir_keys.txt はリンク切れとなっておりました。本記事の下においておきます。
なお、キーとしては、とりあえず4方向とエンターがあれば最低限は使えます。まずはこの5つくらいでやってみて、必要に応じて足していくといいでしょう。
 それでは、リモコンのテストにはいりましょう。以下のコマンドを使います。
 ir-keytable -c
 ir-keytable -w /etc/rc_keymaps/mycustomremote
 ir-keytable -t

そしてリモコンのボタンを押してみましょう。このような表示がでてくるでしょう。
 event MSC: scancode = 72cd5c
 event key down: KEY_ENTER (0x001c)
ちゃんと読取られて解釈も合っている
ちゃんと読取られて解釈も合っている
スキャンコードの他に押されて認識されたキーが表示されていますね。認識された名前が表示できていなければ先ほどのリモコンのファイルを見直します。
 
意図したボタンがすべて確認できたら、最後に /usr/bin/change-rc ファイルを開いて変更を加えます。
 #KEYMAPS="hauppauge"

となっている部分を自分でつけたファイル名に書き換えます。行頭の#も取ります。(すべて確認後に再度キーの追加をするときにはここに再度#をつけて前のステップへ戻り、キーをスキャンし直します。)
 KEYMAPS="mycustomremote"

 
これで準備は終わりました。
eventlircdをリスタートしてGeeXboXで動作の確認をしましょう。
 
 systemctl start eventlircd.service
 systemctl start xbmc.service
 
どうでしたか。これがうまくいったら、昨年話題になっていた魔法の杖リモコンの「カイミラ」にも挑戦できるかも。
ダウンロード
ir_keys.txt
GeeXboXで定義されるキーの名称のリスト
ir_keys.txt
テキスト文書 4.6 KB
ダウンロード
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