2017年3月、SolidRun社オフィシャルディーラーのPetapicoShopからスペシャルセットのキャンペーンです。
Kodiメディアプレーヤーは、音楽・動画のプレーヤーとして定番の人気アプリです。Kodiの中でもOpenELECはアップデートが活発で安定度も機能も軽さも最高レベルとなっています。
SolidRun社のCuBox-iは、ハイレゾミュージックサーバーとして高い評価を受け、さらに数々のLinuxサーバーとして利用されてきました。特にCuBox-i1はコストパフォーマンスが抜群で、コンパクトなエンクロージャに入っていていること、WiFiが使える上に、前面に赤外受光口があってTVリモコンを使えるのでOpenELECプレーヤーとして最適の機種と言えます。セキュリティ面でPCでは安心して動画サイトを見られない今日このごろ、安心して使える存在はありがたいものです。
使えるKodiプレーヤー"OpenELEC ver7"のuSDが付属しているので、電源を入れて設定で自分の好みにしていくことから始められます。今回は、WiFiと赤外線リモコンの使い方TIPSを紹介します。一味違ったコストパフォーマンスのCuBox-i1をお楽しみください。
最初の設定について
まず最初に、日本語の対応があること。使い勝手に大きな違いがでます。重要です。
ただし日本語にする設定については、ちょっと注意が必要です。最初に日本語設定をしてしまうとメニューの文字が表示されなくなります。"SYSTEM" から "Settings" を選択して、表示される設定画面で "Appearance" を選んで、"Skin" の "Font" を "Arial based" にします。
フォントが設定おわってから"International" で "Language" を "Japanese" に設定します。
"文字セット" を "Japanese(Sift-Jis)" に、。"タイムゾーン" を "Japan" に設定。
同じ理由になるのですが油断をしがちなことがあります。スキンを換えるとフォント設定が変えられてしまいメニュー画面の文字が「とうふ」(□) になってしまうことがあります。(トップメニューから、システム > 設定 > 外観 > インターナショナル >Languageの順 なのでいくつめのボックスというのを覚えていれば英語に戻ってやり直せますが、いくつめの選択肢がわからないとSDのインストールからやり直しが必要になります。自分で書き直せなくなったときはショップまで連絡ください)
CuBox-i1 OpenELEC preloadedモデルではWi-Fi のUSBドングルがセットされてWiFiが使えるようになっています。
システム > OpenELEC > 接続 > [接続する Wi-Fi のSSDを選択] > 接続 >[Wi-Fi の暗号キーを入力]して "完了" を押します。(USBポートにマウスを接続して利用することができます)
システム > 設定 > 外観 > スキン > RSSフイードを有効化(これをOFFにするとテロップが非表示になります)
以下も好みにあわせて設定します。
システム > 設定 > 外観 > インターナショナル > 短い日付形式
システム > 設定 > 外観 > インターナショナル > 長い日付形式
システム > 設定 > 外観 > インターナショナル > 時刻のフォーマット
システム > 設定 > 外観 > インターナショナル > Use 12/24-hour format
システム > OpenELEC > Network > NTPServers
NTP サーバには日本標準時を提供しているNTPサーバーでよいでしょう。
ntp1.jst.mfeed.ad.jp
ntp.nict.jp
ntp-b2.nict.go.jp
これで基本的に必要な初期の設定は終了です。
CuBox-iでは音声の出力が2系統あります。
システム > 設定 > オーディオハードウェア
オーディオ出力デバイスはDefaultではHDMIからの音声となっていますが、音声だけをSPDI/Fの光オーディオ接続にすることもできます。(HummingBoardではSPDI/Fは同軸コネクタとなっている)ラジオの場合、音声を外部のスピーカーで流すということにもできます。(OpenELECver7では外部USB接続のDACに対応との噂もあります。ただし、もとの音源がハイレゾに対応していないと意味がありません。OpenELECの場合、アドオンにミュージックサーバーのクライアントMPDがあるので、ハイレゾミュージックサーバーを使う場合にはDAC接続が効いてきます)
音楽、動画、画像のメニューに入っても初期状態ではアドオンが入っていません。
音楽(動画・画像)>アドオン
から ”get more…” を選ぶと、現在使えるアドオンがリスト表示されるので"install" します。
動画では一番有名なYoutubeも同様にインストールする必要があります。これにより、世界中のTV番組やラジオ番組が簡単にチャンネルを選ぶようにプレイできます。
アドオンにリストされるものの、実際にはつながらないものがある一方、オフィシャルなものでないアドオンをインストールする方法もネット検索をすると見つけることができます。日本のRadikoもそういう野良アドオンでした。オフィシャルなものをアップしてもらえるようになるといいですね。なお、音楽のアドオンで "Radio" を使うと世界7000局のラジオ局が聴けます。都市から選択をしてTOKYOなどとすると日本のラジオ局も聴けます。
なお動画では、Netflixなどのようにハードウェアによる暗号デコードが必要なものにはアドオンでは対応できません。専用のドングルやSTBが必要です。
音楽や動画はライブラリやプレイリストを作ったりすることができます。さらに、SD上やSATA接続またはUSB接続したドライブに録音・録画することができます。これらはここで説明するまでもなく操作していけばわかるでしょう。
TVライクに使いたいアイテムーリモコン
前回のOpenELECver4のレビュー時の紹介のように本体のIPアドレスをスマホのブラウザをリモコン代わりに使えますが、TVらしくホンモノのリモコンでいきましょう。
SolidRun社のサイトではCuBox-i用のアクセサリとしてリモコンを取扱っていますが、以下の作業をすることで、家で余っているリモコンをCuBox-iのOpenELECに使うことができます。
コマンドモードでソフトを利用して手持ちのリモコンの赤外線コードを読み込んみ、ボタンと機能の対応を書いた設定ファイルを作るというコンセプトです。
CuBox-iにキーボードとマウスを接続しておきます。(USBのWiFiドングルを一端はずして、LAN接続にするとよいでしょう)
システム > OpenELEC > サーバー > SSH有効 にチェックを入れる
Puttyなどのソフトウェアを使って SSH でCuBox-iにログインします。
http://wiki.openelec.tv/index.php/Ssh_commands にSSHコマンドの使い方の記載があります。初期設定のid/passwordはroot/openelecとなっています。ソフトウェアはTera Termなどでも大丈夫です。ネット経由でSSH接続する場合のIPアドレスは、
システム > システム情報
から確認することができます。なお、SSHを有効にしたままにするなら、忘れずにパスワードは必ず変更しておきましょう。
ログインが成功したら下記を1行ずつ実行します。
systemctl stop eventlircd.service
systemctl stop xbmc.service
ir-keytable -p NEC,RC-5,RC-6
ir-keytable -c
ir-keytable -t
"-t"コマンドでこれから使いたいリモコンのコードを取り込むことができます
1419988524.071696: event type EV_SYN(0x00).
1419988524.082907: event type EV_MSC(0x04): scancode = 0x01
ここで得られる the scancode = 0x01 というのが必要なコードです。
リモコンのボタンを次々に押して対応するコードを取得します。使いたいボタンのコードをすべて取り終えたらctrl+x でコマンドを抜けます。
1419988524.071696: event type EV_SYN(0x00).
1419988524.082907: event type EV_MSC(0x04): scancode = 0x01
1419988524.071696: event type EV_SYN(0x00).
1419988524.082907: event type EV_MSC(0x04): scancode = 0x02
1419988524.071696: event type EV_SYN(0x00).
1419988524.082907: event type EV_MSC(0x04): scancode = 0x03
1419988524.071696: event type EV_SYN(0x00).
1419988524.082907: event type EV_MSC(0x04): scancode = 0x04
...
下記のように得られたコードから、テキストエディタを使用して、以下のようなコードを羅列します。
0x01
0x02
0x03
0x04
0x05
0x06
0x07
0x08
0x09
0x12
....
これらのボタンのコードに対応させたい機能を以下のように記述します。
0x01 KEY_NUMERIC_1
0x02 KEY_NUMERIC_2
0x03 KEY_NUMERIC_3
0x04 KEY_NUMERIC_4
0x05 KEY_NUMERIC_5
0x06 KEY_NUMERIC_6
0x07 KEY_NUMERIC_7
0x08 KEY_NUMERIC_8
0x09 KEY_NUMERIC_9
0x12 KEY_INFO
0x00 KEY_NUMERIC_0
0x2d KEY_SUBTITLE
0x20 KEY_UP
0x11 KEY_LEFT
0x0d KEY_ENTER
0x10 KEY_RIGHT
0x21 KEY_DOWN
0x26 KEY_R
0x17 KEY_PLAY
0x27 KEY_F
0x0b KEY_STOP
0x16 KEY_PAUSE
0x0c KEY_BACKSPACE
myremoteというファイルを作成する(ここではnano を使った例で示します)
nano /storage/.config/myremote
先の対応表のテキストをこのファイルにコピペして保存する。save and close file (ctrl+o -> enter & ctrl+x and y)
さらにautostart.shというスクリプトファイルを作ります。
nano /storage/.config/autostart.sh
このファイルに以下のように書き込みます。
ir-keytable -c -p NEC,RC-5,RC-6,JVC,SONY,LIRC,OTHER -w /storage/.config/myremote
このファイル保存します。 (ctrl+o -> enter & ctrl+x and y)
そのファイルのパーミッション設定をして実行可にします。
chmod a+x /storage/.config/autostart.sh
お疲れさまです。以上ですべて終了です。最後にリブートします。自分のリモコンを使えると自分だけのカスタマイズ感があって気分もアップします。
reboot